ABBが世界に先駆けて開発した塗装ロボットなどの供給を通じ、ABBは産業プロセスのオートメーション化を推進しています。入社以来、そのロボットビジネスの最前線でアジアの未開拓市場を切り開いてきた岡鼻宏和に、これまでの仕事と今後への抱負について聞きました。
だから私はABB
岡鼻宏和
ATMA営業部 海外セールスマネジャー
──1年うちの3分の2は海外生活と聞きましたが。
岡鼻 「岡鼻はきっとオフィスにいるのがイヤなんだろう」などと言っている同僚もいるようです(笑)。でも、私はマグロといっしょでしてね。回遊魚は、止まると息ができなくて死んでしまうでしょう。私も動き続けているほうが性に合っているみたいです(笑)。
──海外での活躍は入社後すぐに始まったようですね。
岡鼻 自動車メーカー向けに塗装ロボットを納入するビジネスが本格化し始めたのと、私がABBに入社した時期がちょうど重なったのです。私の部門でそれまでメインで扱っていたのは自動機で、自動機だったら詳しい先輩たちがたくさんいるわけですね。しかしロボットは新しい分野だけに、全員がゼロから勉強をスタートしなければいけない。その意味で、みんなと同じスタートラインに立てたのはラッキーでした。
──働く場として見たABBの魅力は?
岡鼻 そういう新規ビジネスで海外市場を開拓するという重要な仕事を、新しく入ってきた人間にポンと任せてしまう。これは他の大手メーカーでは考えられません。私が転職を決意したのも、ABBのそういう“自由”な土壌に魅かれてのことでした。
──主にアジア市場を開拓してきたわけですが、その仕事の難しさは?
岡鼻 国内の自動車メーカーだと、自社の工場のラインに合わせてエンジニアリングまで自分のところで進め、こういう仕様で製品を購入したいので見積もりを持ってきてほしいという依頼がくるケースが多い。われわれはお客さまの要望どおりに動けば済むわけです。しかし海外での取引の場合は、その工場にベストな製品仕様をこちら側から提案しなければならない。その点で、営業スタイルもまったく違ってきます。新しいビジネスモデルづくりを進めたという意味でも、とてもいい経験になりました。
──そうした経験は、今後国内でのビジネスでも生きるのでは?
岡鼻 そう思いますね。国内メーカーでも、まず製品を供給する側のメーカーに提案させ、それを検討して最良のものを選ぶというふうに変わっていくでしょう。いわば従来のトップダウン型のオーダー方式から、ボトムアップ型のオーダー方式へと。ABBもそういう変化に対応できる体制に変えていかないといけない。海外営業を通じて培ったノウハウが、今後は国内ビジネスでも大いに発揮できると考えています。