1960年代に初めて日本の自動車産業に静電塗装機を紹介したABB。その後、1967年には塗装ロボットを、1974年には現在の産業用ロボットの原型となる電動サーボモーター制御多関節ロボットも開発しています。塗装機とロボットの両方の技術を自社で保有するメーカーは、世界広しといえどもABBだけ。日本では90%近い静電塗装機のシェアを誇り、塗装ロボット市場でも着々と実績を伸ばしています。
だから私はABB
松本知博
ATMA研究開発部アトマイザーグループ 2004年ミッドキャリア入社
この塗装技術の分野で世界をリードするABBテクニカルセンター(静岡県島田市)を舞台に、研究開発エンジニアとして精力的な活動を続ける松本知博。彼がABBを新たな活躍の場として選択したのは、センター長のある一言がきっかけでした。
——ABBテクニカルセンターで働き始めて、いまの感想は?
松本 快適ですし、とても恵まれていると思いますね。センターのリニューアル工事が2004年秋に完成し、静電塗装機や塗装ロボットなどの開発・テスト設備も世界最先端クラスのものに増強されました。環境は整ったので、あとは研究開発エンジニアとして全力を出し切るだけです。いずれは私も、自分自身の手で“世界初”の製品を市場に送り出してみたいと思っています。
──ABBの前は、どんな仕事を?
松本 それまでは約15年間、風水力機械メーカーに籍を置き、遠心ポンプの設計に携わってきました。しかし設計の仕事とはいっても、ここ数年は“いかに新しいものをつくるか”より、厳しい価格競争の中で“いかに安くするか”が主眼になっていた。エンジニアにとっては、もちろんコストダウンも重要なテーマですが、ふと気がつくとチャレンジよりも“守り”に入っている自分を意識することもありました。ABBのテクニカルセンターでの募集を知ったのは、まさにそんな時期だったんです。
──ABBで新しいチャレンジをしてみたい、と?
松本 はい。もちろんそのためには、勉強しなければならないことも山ほどあります。塗装機は私が考えていたよりはるかに高度で、難しいジャンルでした。寸法や重量の制限から個々の部品に厳しい設計が求められ、最近は塗料ロスや洗浄時間などの要求もより高度になってきている。エンジニアとして取り組まなければならないテーマがいくつもあるのです。
──ハードルは高いわけですね。
松本 そうですね。でも、ハードルは高ければ高いほどいいとも思っています。面接でセンター長が、ABBは静電塗装機やロボットを世界で最初に造った会社であること、そのうちの塗装機はこの島田で製造していることなどを話してくれました。どんな分野でも、その最先端で仕事をするのがエンジニアの夢です。
──そのセンター長の一言で転職を決めたとか。
松本 センター長は私にこう言いました。静電塗装機の日本シェアはすでに90%近く、塗装ロボット市場でも着々と実績を伸ばしているが、この分野で名実ともに世界一になるためにはもうひとがんばり必要だ、と。いっしょに世界一をめざさないかと言われたとき、ABBで働くことを決意しました。